中国革命の父・孫文(孫中山)と荒尾市出身の宮崎滔天の友情の歴史でもある1911年中国辛亥革命から100周年を記念して、前畑市長、島田市議会議長、丸山教育長、那須荒尾商工会議所会頭をはじめ総勢23名で、中国を訪問しました。
日程
2011年11月8日(火曜)~同13日(日曜) 5泊6日
訪問都市
上海市、江蘇省南京市、広東省広州市・中山市
1日目:11月8日(火曜) 荒尾市役所→福岡空港→上海市
1.上海孫中山故居紀念館(孫文が晩年を過した家で、現在は資料館として公開されています)
館員(中央)の方から日本語で詳しい説明を受けました。
劉金馳・館長(右)に記念パネル(革命後の1913年に孫文が宮崎家を訪問した際の写真)を寄贈する前畑市長。
2.上海市人民対外友好協会表敬訪問(同協会とは2008年から交流が続いています)
上海市内の衡山賓館にて、汪小?・常務副会長(右)をはじめ同協会の皆さんと再会。
荒尾第四中学校の友田教頭先生が制作された孫文と宮崎滔天の石絵を贈呈。
汪小?・常務副会長より、来年の日中国交化正常化40周年記念事業として、上海孫中山故居紀念館で宮崎滔天展を開催できればとの提案を受けるなど、今回の表敬訪問で友好関係を一層深めることができました。
2日目:11月9日(水曜) 上海市→江蘇省南京市→上海市
上海駅から新幹線で南京駅に到着(所要時間:1時間27分)
3.中山陵(孫文が眠る陵墓です)
入口の門には孫文の愛した言葉「博愛」が掲げられています。 頂上まで300段以上の階段が続きます。
階段を最後まで上がり振り返ると、南京市を一望できます。
中山陵では、江蘇省人民政府のご配慮により、特別に前畑市長と島田議長が献花を行うことができました。
4.南京孫中山紀念館(中山陵から車で3分の距離にあります)
紀念館には、1905年中国同盟会成立を表した絵画が展示されていて、同盟会の中心人物である孫文と黄興の二人を結び付けた宮崎滔天(右上)も描かれています。
5.南京中国近代史遺趾博物館(辛亥革命後に臨時大総統となった孫文はここで執務を行いました)
敷地内はとても広く、当時の雰囲気を残す建物と手入れが行き届いた庭が歴史の重みを感じさせます。
孫文(中央)と宮崎滔天(右)が並ぶ銅像。銅像の説明板には、偽りのない友情という意味の「赤誠友誼」の文字が刻まれています。
劉曉寧・副館長と王衛・副館長に対応していただき、記念パネルを寄贈する前畑市長(中央左)。
※南京市の各施設へは、江蘇省人民政府外事弁公室の陳瑞さん(左)に案内していただきました。
【3日目】11月10日(木曜) 上海市→広東省広州市(代表団7名のみで、それ以外の16名は帰国)
上海環球金融中心展望台からの景色
上海万博記念展(万博会場跡地で開催)での“動く絵巻”
【4日目】11月11日(金曜) 広東省広州市→同省中山市
6.黄埔軍校旧跡紀念館(孫文が広州市内に創設した士官養成校です)
馮恵・館長(制服姿の方)の案内で施設内を見学しました。地元の小・中学生が大勢訪れていたのが印象的でした。
7.広州辛亥革命紀念館(今年10月8日にオープンしたばかりの施設です)
総面積1万8000平方メートルと巨大な記念施設で、宮崎滔天に関する資料も展示されています。
8.広東省人民対外友好協会表敬訪問(今年10月に同協会の代表団が宮崎兄弟の生家施設を訪問されました)
王世?・副会長(右)に、中国でも大人気のウルトラマンのグッズをプレゼントし、ウルトラマンランドのある荒尾市をPRしました。
9.中山市人民政府表敬訪問(広州市から中山市への移動は車で2時間でした)
最後の目的地・中山市に到着。政府庁舎では歓迎のメッセージに迎えられました。
韓澤生・副市長(右)へ記念パネルを寄贈する前畑市長(左)。
【5日目】11月12日(土曜) 広東省中山市
10.孫中山生誕145周年記念式典(孫中山故居紀念館前で開催)
孫文の生誕145周年記念式典に出席し、前畑市長と島田市議会議長が献花(2枚目写真)。
11.孫中山故居紀念館(生家と資料館を併設) 生家
生家の敷地内で、稲刈りを体験しました。孫文が幼少の頃を過したそのままの風景が保たれています。
孫中山故居紀念館(資料館)
紀念館の外観。本年10月に荒尾市を訪問された蕭潤君・館長(右)と談笑する前畑市長(左)。
地元メディアの取材に答える前畑市長。翌日の新聞などで紹介されました。
12.交響音楽詩歌「孫中山」(中山市文化芸術センター)
中山市内を案内していただいた李武彪・中国人民政治協商会議中山市委員会副主席(2枚目写真の中央)。
【6日目】11月13日(日曜) 広東省中山市→(上海経由)→福岡空港→荒尾市役所
朝7時に中山市を出発し、荒尾市役所に到着したのは夜22時30分でした。
今回の中国訪問団には、熊本日日新聞社の中村美弥子記者(後列左)が同行取材されました。
上海市、江蘇省南京市、広東省中山市に寄贈したパネルのイメージ(縦50cm×横61cm)パネル
※辛亥革命後の1913年、孫文が荒尾の宮崎家を訪問した際に撮影された写真。
最後に
今回の中国訪問を通して、様々な施設で宮崎滔天に関する資料を見ることができ、その功績を改めて実感することができました。また、上海市、江蘇省南京市、広東省広州市・中山市の皆さんとの友好を深めることができたのも、両先人のおかげです。
日本と中国の関係が深まる21世紀において、孫文と宮崎滔天の友情の歴史は、両国の国民に誇ることのできる貴重な財産です。
今年は辛亥革命100周年。そして、来年は日中国交正常化40周年を迎えます。上海市における宮崎滔天の企画展の開催など、来年度以降も様々な記念事業・友好交流を通じて、その“宝”が、日中友好交流の礎となることを願ってやみません。