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【市民の皆様へ】荒尾市のCKD(慢性腎臓病)予防への取り組みについて

公開日:2023年3月1日

荒尾市CKD(慢性腎臓病)予防ネットワークについて

荒尾市では、健診結果から腎機能低下者を早期に発見し、早期に適切な治療を受けていただき、必要に応じてかかりつけ医と専門医療機関が連携しながら、腎機能低下の進行を防ぐという「荒尾市CKD予防ネットワーク」を実施しています

対象の方へは、保健センター職員が訪問・電話などでご案内させていただきます。

ネットワーク図.png

なぜ、早期発見・早期治療が必要なの?

  • 慢性腎臓病は、ギリギリになるまで自覚症状が出ません。自覚症状が出た時には、すでに、人工透析や腎臓移植が必要な状態になっていることがあります。
  • 発見が早ければ病気の進行を抑えることが可能で、末期腎不全(人工透析)の危険を回避したり、人工透析の開始を遅らせることができます。また、病気の種類によっては、早期治療をすれば治るものもあります。
  • 慢性腎臓病になると、人工透析になる何倍もの確率で心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)になりやすく、慢性腎臓病にかかっていない人の3倍とも言われています。
  • いったん腎機能低下が進むと、腎臓の機能を元に戻すことはできません。

 

腎臓ってそんなに大事なの?どんな働きをしているの?

腎臓はたらき.png

  • 正常な腎臓は、1日に150リットル(ドラム缶1本分)もの血液をろ過し、老廃物や毒素を尿として1.5リットル出します。一方、体に必要なたんぱく質などは、尿として出さず、体内に戻します。このように、体に必要な物質は体内にとどめ、不必要な物質は尿として体の外に出す、という重要な働きがあります。
  • 腎臓の機能が悪くなってくると、本来、尿の中に出ないたんぱくが尿の中に出てくるようになります(たんぱく尿)。さらに悪化が進めば、尿毒症の症状(だるさ、食欲不振、むくみ、吐き気、咳など)が出てきますが、症状はギリギリになってからしか出ません。

 

腎臓の状態を知る方法は?

血液検査で分かるeGFR(推定糸球体ろ過量)と、尿検査で分かる尿たんぱくの結果で、腎臓の状態を知ることができます。

備考
eGFRとは、腎臓の中にある糸球体の1分間当たりのろ過能力を、性別・年齢・血清クレアチニンから計算した推定の糸球体ろ過量のこと。腎臓が血液をきれいにする力がどの位残っているか、を表す。

スクリーンショット (6).png

表の中で、オレンジ・赤色の部分に該当する方は、一度かかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医がいない方は、保健センターへご相談ください。

 

荒尾市では、下記の①から③の対象者へ、血液検査・尿検査が受けられる健診を実施しています。

①40歳から74歳の国民健康保険加入者への特定健診。
https://www.city.arao.lg.jp/kenko/nenkin/kenkohoken/page16036.html

②75歳以上の後期高齢者医療制度加入者への後期高齢者健診。
https://www.city.arao.lg.jp/kenko/nenkin/koreisha-iryo/page2142.html

③40歳以上の生活保護受給者などへの健康増進法健診。詳細はすこやか未来課(☎63-1133)へ。

①から③以外の方も、職場の健診などでご自分の腎臓の機能を把握しましょう。
血液検査・尿検査(健診)を毎年受けることで、自分の腎臓の未来が予測できると言われています。
自覚症状がないからこそ、定期的な健診で早期発見しましょう!

 

腎臓を守るために大切なこと

慢性腎臓病の発症・進行を抑える基本は、生活習慣の改善、食事療法、薬物療法です。

こんな生活習慣は要注意!!

喫煙

喫煙は心血管病などさまざまな病気の危険因子です。まずは禁煙することが重要です。荒尾市では禁煙の取り組みも実施しています。

飲酒

過度の飲酒は、慢性腎臓病や末期腎不全の危険因子となりうるので注意しましょう。

運動不足

糖尿病や高血圧症の発症を抑えたり、適正な体重を維持するためにも運動することが重要です。自分の体力や体調に合わせて、適度な運動を定期的に行いましょう。

不規則な生活

ストレスや過労は避け、休養と睡眠も十分とり、規則正しい生活を心がけましょう。

食生活で気をつけてほしいこと

毎日の食生活の中で、特に気を付けてほしいことは、減塩適切なエネルギー量を摂る(適正体重にする)ことです。

①減塩

腎臓には、体内の余分な塩分を排泄する働きがあります。腎臓病の人が食塩を多くとると、うまく排泄できず体に水分がたまり、血圧が高くなったりむくんだりします。そのため、塩分制限が必要です。

食塩摂取量の目安は、3g/日以上6g/日未満です。

★減塩のコツ(ホムペ用).png日頃の食生活を振り返りながら、自分の塩分の摂り方を確認してみましょう。

塩分チェックシート (PDF 149KB)

 

②適切なエネルギー量を摂る

バランスよく、適量を食べ、肥満に気をつけましょう。
エネルギーが不足すると、体内のたんぱく質を代わりに分解してエネルギー源にするので、筋肉量が減ってしまいます。
1日のエネルギー必要量の目安 25Kcalから35Kcal×標準体重(kg)

備考 標準体重=(身長m)×(身長m)×22

減塩・適切なエネルギー量の摂取以外にも気を付けるポイントはありますが、年齢や性別、病気の進行度、生活状況などによって異なります。かかりつけの病院がある方は、かかりつけの医師や栄養士のアドバイスを受けましょう。

荒尾市保健センターでも、管理栄養士による個々の生活状況に合った健康栄養相談(無料)を実施しています。お気軽にご相談ください。
食事で解決! 生活習慣病 【健康栄養相談】

糖尿病・高血圧の治療を中断しないこと

  • 荒尾市では、糖尿病の合併症で人工透析が必要になる方が増えています。糖尿病や高血圧は自覚症状がほとんどないため、自分の判断で治療を中断してしまいがちですが、体の中では確実に血管が傷み、特に細かい血管が多い腎臓に大きな影響を与えます。
  • 治療を続けることが困難な状況(仕事の都合、経済面等)がある場合は、早めにかかりつけ医や保健センターに相談しましょう。

自分の腎臓の状態を把握し、日頃から、自分の腎臓を大切にする生活を送りましょう!

 

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