ここから本文です。

妊娠・授乳中の食生活

公開日:2025年12月19日

妊娠おめでとうございます。おなかの中の赤ちゃんが元気に育つため、そしてお母さんの健康のためにも妊娠中、授乳中の食事はとても大切です。今が食生活の基本を身につける良い機会です。出産・育児に備えて、家族みなさんの食事について一緒に考えてみませんか?

目次

  1. 体の変化と栄養
  2. 食生活のポイント
  3. ママと赤ちゃんのために積極的に摂りたい栄養素
  4. 気をつけたい食品や栄養素
  5. 体重管理
  6. 妊娠高血圧症
  7. 妊娠糖尿病
  8. 授乳中の食事

 

体の変化と栄養

妊娠期別 食事のポイント

【訂正】体の変化と栄養.png

 

食生活のポイント

妊娠するとお母さんの体は大きく変化します。赤ちゃんの成長と母体の健康のため、妊娠中は十分なエネルギーと栄養素が必要です。また、妊娠中だけでなく、産後も体の回復のために栄養が欠かせません。今のうちからバランスの良い食事を心がけましょう。

「主食」「主菜」「副菜」を組み合わせてバランスよく食べましょう

主食主菜副菜.jpg

「主食」は“しっかり“、「副菜」は“たっぷり“、「主菜」は“適量“がポイントです!

  • 主食…ごはん、パン、麺など
    炭水化物を含み、体を動かすエネルギーになる
  • 主菜…肉、魚、卵、大豆など
    タンパク質が豊富でからだの骨格、筋肉、皮膚などになる
  • 副菜…野菜、きのこ、海藻類
    食物繊維、葉酸、鉄、カルシウム、ビタミンなどが含まれる

食事は1日3回摂りましょう

朝食を食べないと必要なエネルギーや栄養素が不足しがちになります。朝食を食べる習慣がなかった人は、これを機に食べる習慣をつけましょう。また、家族が朝食を食べる習慣がないと、こどもも朝食を食べる習慣がつきにくくなります。家族みんなで朝ごはんを食べる習慣をつけましょう。

妊娠中期からは食事量を増やします

妊娠初期は赤ちゃんもまだ小さく、必要エネルギーは妊娠前とほとんど変わりません。
おなかが大きくなるにつれ、1日に必要なエネルギーや栄養素等が増えていきます。

基本の食事

基本の食事.png

中期・後期に増やしたい量

中期後期の付加量.png

間食について

妊婦さんにとって、間食は単なるおやつの時間ではありません。1日3食の食事では補いきれない栄養素を補給する大切な機会です。妊娠中の様々な合併症の予防のためにも、適切な量と食品を選んで取り入れるようにしましょう。

  • 糖分が多い食品や飲み物、塩分、油脂が多い食品は控えめに
  • 果物、さつま芋、ナッツ、小魚、ヨーグルト、チーズ等がおすすめ

 

ママと赤ちゃんのために積極的に摂りたい栄養素

葉酸

赤ちゃんの発育に欠かせない重要なビタミンです。特に妊娠前から妊娠初期にかけて葉酸を摂取することで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクが低減するといわれています。
妊娠がわかるのは、神経管ができる時期よりも遅いため、妊娠に気づく前の段階から葉酸を十分に摂取することが大切です。妊娠1か月前から3か月の間には、特に気を付けてほしい栄養素です。
また、葉酸は生活習慣病予防にもおすすめです。妊娠中期以降も生涯にわたって、食事でしっかり摂るようにしましょう。

葉酸を多く含む食品

  葉酸を含む食品 (1).png

妊娠が進むにつれ、必要となる血液量が増えるため、体内の貯蔵鉄が不足して鉄欠乏性貧血になりやすくなります。鉄分不足は、貧血で疲れやすい体になるだけでなく、赤ちゃんに十分な酸素や栄養を届けられなくなってしまいます。積極的に摂取しましょう。

鉄の吸収を良くするもの

動物性たんぱく質(肉、魚など)、ビタミンC(野菜、果物)、クエン酸(酢、レモンなどの柑橘類)と合わせて摂ると吸収率アップ!

鉄を多く含む食品

  鉄を含む食品.png

備考 肉、魚、貝類は加熱してから食べましょう。

カルシウム

骨や歯を形成する大切なミネラルです。妊娠すると、妊娠前より吸収率が高まりますが、妊娠前から不足している人が多いので、意識してとりましょう。若いうちからしっかり摂取することで、将来の骨粗しょう症の予防にもなります。

カルシウムの吸収を良くするもの

ビタミンD(きのこ類、サケ、サンマなど)、ビタミンK(納豆、海藻類、ほうれん草、小松菜など)と合わせて摂ると吸収率アップ!

カルシウムを多く含む食品

  カルシウムを含む食品.png

 

ママのための食事BOOK (PDF 3.4MB)

 

気をつけたい食品や栄養素

アルコール

妊娠中は少量の飲酒でも赤ちゃんの発育を妨げる可能性があります。この量なら大丈夫という指標はありません。妊娠期から授乳期にかけては摂取は控えましょう。

カフェイン

摂りすぎに注意しましょう。コーヒーなどカフェインを多く含むものは、飲みすぎはよくありませんが、1日1.2杯であれば問題ないでしょう。しかし、カフェインは鉄の吸収を阻害するので、飲む場合は、食事に影響しない時間にしましょう。また、栄養ドリンク、エナジードリンクにも多く含まれるものもあるので注意しましょう。

食中毒に注意

妊娠中は免疫機能が低下して、リステリア菌やトキソプラズマ原虫などに感染しやすくなり、赤ちゃんに影響が出ることがあります。生ハムや未加熱のナチュラルチーズなどは避けましょう。

これからママになるあなたへ~食べ物について知っておいてほしいこと (PDF 2.36MB)

安心して食べられる魚

魚は食物連鎖により水銀が取り込まれます。一部の魚には水銀が含まれ、赤ちゃんに影響を与える可能性があると指摘されていますが、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオ、ツナ缶などは安心して食べられます。

お魚について知っておいてほしいこと (PDF 3.52MB)

ビタミンA

妊娠初期に摂りすぎると赤ちゃんに先天性異常を起こすことがあるので、レバーやウナギなどを大量に食べ続けたり、サプリメントを摂りすぎないように注意しましょう。通常の摂取量であれば問題ありません。

 

体重管理

妊娠しても、何をどれくらい食べたらよいかわからない、また、太りたくないという妊婦さんが増えています。体重が増えるのは、赤ちゃんのからだの分、赤ちゃんを守り育てる胎盤や羊水などの分、出産に備えるママの体力を維持する分が増えるからで、太ることとは違います。

望ましい体重増加量は妊娠前の体格によって違います。まずは、自分の体格を知ることが大切です。

妊娠前のBMIを計算してみましょう <標準BMI=22>

BMI計算式2.png

妊娠中の体重増加の目安

【訂正】BMI.png

体重増加が多すぎても少なすぎてもリスクがあります。

妊娠中の体重増加が少なすぎると

貧血、早産、低出生体重児 などのリスクの増加

備考 早産は成人後の循環器疾患や糖尿病発症の危険因子となります。

妊娠中の体重増加が多すぎると

妊娠高血圧症候群、巨大児(出生体重4000g以上)、分娩時の出血多量 などのリスクの増加

備考 巨大児や大きく生まれることも成人後の肥満や糖尿病発症の危険因子となります。

 

妊娠高血圧症候群

妊娠中に高血圧を発症した場合、妊娠高血圧症候群といいます。妊娠高血圧症候群は妊娠前の血圧に関係なく、誰にでも起こりうるものです。

妊娠高血圧症候群になってしまうと…

血液の流れが悪くなり、赤ちゃんに十分な酸素や栄養を運ぶことができなくなります。そのため、赤ちゃんの発育に大きな影響を与えたり、早産などにつながる恐れがあります。
定期的に妊婦健診を受けて早期発見、早期治療をしましょう。
また、妊娠高血圧症候群を発症した方は、将来、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクが高いことがわかっています。妊娠中は減塩を心がけ、うす味に慣れていきましょう。

塩分控えめのポイント

  • 塩分摂取量は1日6.5g未満に
  • 主食は塩分が含まれていないご飯がおすすめ
  • だしを効かせ素材の味を生かす
  • 酢、レモンなどの酸味を効かせる
  • しょうが、にんにく、わさび、カレー粉などのスパイスも利用して香りを効かせる
  • しょうゆやソースは料理に直接かけないで、つけて食べる
  • みそ汁は具沢山にして、汁を少なくする
  • 野菜や果物に含まれるカリウムはナトリウムを排出する作用があるので、積極的に取り入れる

 

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病は妊娠中に初めて発見される糖代謝異常のひとつで、妊娠中のホルモンの変化により、インスリンの働きが弱くなり、血糖値が高くなることが原因です。
特に妊娠後期にこの傾向が強くなり、肥満や家族に糖尿病の方がいることも発症リスクを高めます。
定期的に妊婦健診を受けて早期発見、早期治療をしましょう。

妊娠糖尿病になってしまうと…

母子ともに様々な合併症のリスクを高めます。

母体(お母さん):妊娠高血圧症候群、早産、流産のリスク、産後の糖尿病のリスクの増加

胎児(赤ちゃん):巨大児、新生児低血糖症、将来的な肥満や糖代謝のリスクの増加

血糖値を上昇させないポイント

赤ちゃんの成長には安定したエネルギー供給が不可欠であり、ブドウ糖は胎児にとって主要なエネルギー源です。極端な炭水化物の制限は危険です。適切な量、タイミング、組み合わせが重要です。

(1)分割食(食事を5回程度に分ける)

1日3回の食事を5回程度に分けます。そうすることで、一度に大量のブドウ糖が血中に流入するのを防ぎ、食後の血糖値のピークを低く抑えることができます。より安定したエネルギー供給を維持することで、母体のインスリン分泌への負担を軽減します。

「3回の食事+2回程度の間食」のスタイル

間食…小さなおにぎり、無糖ヨーグルト、バナナ、ナッツ、牛乳などが適しています。

(2)ベジファースト(野菜から食べる)

食物繊維が豊富な食品(野菜、海藻、きのこ類など)やたんぱく質が豊富な食品(肉、魚、卵、大豆製品など)を炭水化物(ご飯、パンなど)の前に食べる方法です。これにより、糖の消化・吸収が遅くなり、食後の血糖値の上昇が緩やかになります。
食物繊維は胃から小腸への食物の流れをゆるやかにし、糖の吸収スピードを抑える働きがあります。
また、血糖コントロールに不可欠なだけでなく、満腹感を高め、体重管理にも役立ちます。

(3)低GI食品の選択

GI値(グリセミックインデックス)は、炭水化物を含む食品が血糖値をどれだけ速く上昇させるかを示す指標です。急激な血糖上昇を防ぐため、GI値が低い食品の選択が推奨されます。

高GI食品(控えたい食品)

白米、食パン、菓子パン、コーンフレーク、砂糖を多く含むお菓子や清涼飲料水
⇒精製度が高く、急激な血糖上昇を招きやすいので注意。

低GI食品(選びたい食品)

玄米、雑穀米、全粒粉パン、オートミール、そば、豆腐、無糖ヨーグルト、野菜や果物
⇒精製度が低く、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含むため、消化吸収がゆるやかで血糖上昇を抑えます。

 

授乳中の食事

産後は赤ちゃんのお世話に追われて、自分自身の食事がおろそかになりがちですが、「1日3食+間食」のリズムで「主食、主菜、副菜のそろった食事」を心がけましょう。産後は出産の疲労が残っていたり、赤ちゃんのお世話で疲れもたまりやすくなっています。母体の回復を早めるためにも、授乳中もバランスの良い食生活を心がけましょう。
体重を戻すのは産後6か月ごろを目安にします。

食事のポイント

  • 授乳中は水分不足になりやすいため、水分補給をしっかりしましょう
  • 主食を中心に、エネルギーをしっかりとりましょう
  • 副菜で不足しがちなビタミン、ミネラルをしっかりとりましょう
  • 主菜は良質なたんぱく質食品をとりましょう(脂質の少ない肉や魚、大豆製品や卵)
  • 牛乳、乳製品などの多様な食品を組み合わせて、カルシウムを十分にとりましょう
  • 脂肪のとりすぎに注意しましょう

参考文献

妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針 / 公益社団法人 日本産婦人科学会ホームページ / 公益財団法人 母子衛生研究会 赤ちゃん&子育てインフォ

 

妊娠中や子育てのことでご相談したいことやご不安なこと等ありましたら、お気軽にご相談ください。

アクセシビリティチェック済み

このページは荒尾市独自の基準に基づいたアクセシビリティチェックを実施しています。 › 「アクセシビリティチェック済みマーク」について

ページトップへ

チャットボット

チャットボット

閉じる