荒尾市と特定国立研究開発法人理化学研究所は、AIによる行政サービスの電子化を目指して共同研究しています。その一環として、2025年9月からパーソナルAI (PAI)アプリによる分散マーケティング(広報マッチング)の実験を行ないます。
分散マーケティングとは、住民がスマートフォン等にインストールしたPAIアプリを通じて、市内のさまざまな事業者や市役所が発信するメッセージ(広告・広報など)を受信し、自分のパーソナルデータ(年齢・性別・住所・職業・家族構成・趣味嗜好などの個人情報を含むデータ)に合うものをPAIで選んで表示して利用するというものです(下図)。
ターゲットを絞った広告や求人もできますので、市内の多くの事業者の皆様にこの実験にご参加いただきたく、ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ下記のお問い合わせ先まで電話又はメールでご連絡下さい。
参加申し込み方法
- 下記お問い合わせ先まで電話かメールでご連絡ください
メール:smartアットマークcity.arao.lg.jp 備考:アットマークを@に変換
お電話:0968-57-7622(荒尾市スマートシティ推進室直通) - お申込みいただいた事業者様に個別に市からご説明
- 事業者様にて専用のアプリをインストール
登録方法(配信方法も含む)は下記をご参照ください。
分散マーケティング(事業者向け取説) (PDF 4.97MB) - 広告の配信、市民の方(お客様など)への参加呼びかけ
市民の方(お客様など)への参加呼びかけにもご協力をお願いします
市では、このパーソナルAIの仕組みを使って地域経済の活性化を図りたいと考えております。市内事業者の皆様との官民連携で市民の利用を拡大することができるかも検証いたしたく、下記チラシを利用いただき、ぜひ市民の方(お客様)に本実験への参加について呼びかけていただきますようご協力をお願いします。
Personary参加呼びかけチラシ (PDF 496KB)
分散マーケティングのメリット
経済性
メディエータに大規模な設備が不要なので安価。
安全性
多くの個人のPDを集中管理する者はおらず、各個人のPDを本人の分散PAIアプリが管理するので安全。 事業者はPDを管理するコストとリスクを免れる。
住民へのリーチ拡大
各事業者の自社アプリの利用者は常連客だけだが、PAIアプリなら新規顧客の開拓も可能。
正確なターゲティング
PAIは詳しいPDに基づいて利用者に適したサービス提案を選ぶので、住民にとっては自分に関係のあるサービス提案だけを受け取れる。事業者は従来のターゲティング広告等より正確に住民にアプローチ。
サービスのワンストップ化
各住民は1つの分散PAIアプリでPDを再利用しつつ多数のサービスにアクセスできる。事業者にとっては集客が容易になりサービスの質が高まる。ショッピングモール等に多数の店舗が物理的に集まって相互送客するのと似る。
地域の活性化
データ活用の拡大が地域経済を活性化し地域の事業収益の合計が増える。事業者は分散マーケティングに参加または協力することにより地域の発展に貢献していることをアピールできる。
消費者保護
PAIがサービス提案を選ぶときにパーソナルデータは個人端末の外に出ない。また、PAIアプリが事業者とのやり取り等の記録を取って検証することにより、間違いや不正を検出・防止できる。事業者は分散マーケティングに参加または協力することにより顧客に対して誠実であることをアピールできる。
ネットワーク効果
参加者(市民と事業者)が多いほど各参加者のメリットが大きい。中小事業者も参加しやすいので共通ポイントより効果が大きい。
法令遵守
世界中で法律と同等の拘束力を持つ国際標準により、利便性が高くゆえにリスクも高いAIシステムはすべてPAIであることが要求される。分散マーケティングはその要件を満たす。