荒尾とシンガポールのつながり
荒尾とシンガポールの関わりは、平成26年の宮崎兄弟資料館と、シンガポールの孫中山南洋紀念館・晩晴園との共同研究から始まりました。令和元年9月には荒尾市とシンガポール国家遺産局との間で協定書を結び、その中で青少年交流に取り組むことも約束しました。
当初は令和2年から対面交流を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの世界的感染拡大により延期。令和4年にようやくオンラインという形で実現し、晩晴園の紹介により、リバーバリーハイスクール(River Valley High School)という中学校と交流しました。
令和5年に初めての対面交流として荒尾の中学生18名がシンガポールを訪問し、リバーバリーハイスクールとの交流を行いました。令和6年には、リバーバリーハイスクールの生徒20名が荒尾を訪れ、交流を深めました。
今年の対面交流
令和7年4月、荒尾市在住の中学2, 3年生を対象に参加者を募集。応募者数44名から20名を選考しました。
言語サポートと現地との連絡調整では、JETプログラムで荒尾市に招致している国際交流員(CIR)が活躍。事前学習会から対面交流へと準備を進めていきました。
事前学習会ー宮崎兄弟について、シンガポールについて学ぶ・考える
下記の日程で、事前学習会を全3回実施しました。
【1回目】6月22日(日曜日)10時00分から12時00分(シンガポールについて、荒尾市内の国際交流活動について[AICSありあけ国際交流協会・園田会長])
【2回目】7月13日(日曜日)10時00分から12時00分(宮崎兄弟の生家施設見学、グループ学習)
【3回目】7月20日(日曜日)10時00分から12時00分(グループ発表内容協議・出発式)
シンガポールのことについてはもちろん、荒尾市内での国際交流活動にどのようなものがあるのかを知ってもらうとともに、交流の原点となっている宮崎兄弟と孫文の友情の歴史、日本の文化や荒尾についても学習してもらい、テーマごとに班に分かれて、リバーバリーハイスクールの生徒たちに発表する原稿やスライドを作成しました。
国際交流員によるシンガポール紹介
ありあけ国際交流協会長による荒尾市内の国際交流活動紹介
発表内容の協議
出発式で石川副市長へ訪問にあたっての抱負を語る生徒代表
シンガポール訪問・リバーバリーハイスクールとの交流
7月29日から8月1日までの2泊4日という日程でシンガポールを訪問。
1日目は朝早く荒尾を出発し、シンガポールに着いてからチャンギ国際空港を見学しました。
ジュエルチャンギ空港
2日目は朝からリバーバリーハイスクールを訪問し、全校朝礼で荒尾の生徒代表2人が英語で挨拶をしました。その後、各班から荒尾の魅力など、事前に学んだことについてバディに向けて発表しました。発表後には、料理教室でシンガポールの「クエダダール」というお菓子作りに挑戦しました。学食でバディと一緒に昼食を取り、午後からはシンガポール国立博物館とリトルインディアのイディアンヘリテージセンターを一緒に見学しました。
朝礼での挨拶
バディの前で荒尾について発表
クエダダール作り体験
学食で多文化なランチを体験
リトルインディアの見学
また、3日目は、アラブ街を見学した後バディと無形文化遺産であるホーカーセンターで昼食をとりました。昼食後には、バディが中華街、そして近代シンガポールの発祥の地であるシビック・ディストリクトを案内してくれました。旅の締めくくり、バディと一緒にガーデンズバイザベイ(植物園)を見学。令和6年の交流でバディだった子と再会するシーンがあり、お別れの時には互いに涙する場面もみられ、心に残る交流となりました。
アラブ街にあるサルタンモスクの見学
ホーカーセンターでバディと昼食
ガーデンズバイザベイ
シンガポールの経験を伝える
帰国してから3週間後の8月22日、浅田市長、石川副市長、浦部教育長、安本審議員、田川地域振興部長へ、参加者がシンガポールでの体験や印象深かったことを報告しました。
11月15日に開催される教育フォーラムにも経験した内容について紹介しますので、ぜひお越しください。