荒尾八景を決定
平成24年4月8日に行われた『市制施行七十周年記念式典』において、市内の優れた八つの景観として荒尾八景を発表しました。
この八つの景観は、市民公募を行い多く寄せられた数々の素晴らしい景観の中から、選考委員が決定しました。
これらの誇れる荒尾の景観は、地域イメージのブランド化に役立て、これから市のイメージアップに広く活用していきます。
そんな荒尾の誇れる八つの風景をご堪能ください。
関連リンク
ーまちはいつでも、うつくしいー
「荒尾八景 8 scenic places in Arao 」
もくじ (以下の目次タイトルはそれぞれページ内リンクになっています)
- 一景 有明海・雲仙を望む景観(ページ内リンク)
- 二景 万田坑(ページ内リンク)
- 三景 宮崎兄弟の生家と梅の花(ページ内リンク)
- 四景 梨の花(ページ内リンク)
- 五景 小岱山(ページ内リンク)
- 六景 岩本橋(ページ内リンク)
- 七景 荒尾干潟と渡り鳥(ページ内リンク)
- 八景 野原八幡宮節頭行事(ページ内リンク)
一景 有明海(雲仙を望む景観)
荒尾市の西側に面する有明海は、面積が約1,700平方キロメートル。鹿児島湾、東京湾、大阪湾より大きく、伊勢湾とほぼ同じ大きさです。
荒尾市出身者で学習院の院長・理事長を務めた故田島義博氏(たじまよしひろ)は、「雲仙を望む荒尾海岸の風景は日本一だと思っています。」と語りましたが、この素晴らしい夕陽を見れば納得できると思います。
二景 万田坑
万田坑は明治35年に操業を開始し、国内最大級の産炭施設として、戦前・戦後の日本の産業復興・発展に貢献して来ました。
今でも閉山当時の姿をほぼ留めており、国指定重要文化財・国指定史跡となり、現在「九州・山口の近代化産業遺産群」のひとつとして、世界遺産登録を目指しています。
三景 宮崎兄弟の生家と梅の花
中国辛亥革命の英雄である孫文を支援した宮崎兄弟の生家は、私たち荒尾市民の誇れる施設です。
孫文が「革命をしておこたらざるものは宮崎兄弟なり。」と、宮崎滔天(みやざきとうてん)とその兄弟を称賛しています。人生をかけて孫文を支援した業績を私たちは、日中友好に活かしていきたいと思います。
革命が成功した後に、孫文は再び生家を訪れましたが、そのときの記念写真の背景に写っている梅の木には100年経った今年も花が咲き、来観者の眼を楽しませています。
四景 梨の花
荒尾の名産品といえば、「荒尾梨」。
主に作られている新高は、1玉で1キログラムを超えるものもあり、贈答先を驚かすのも市民の楽しみのひとつになっています。
昨日行われました「あらお梨の花元気ウォーク」では、市内のあちこちに咲いた梨の花の白い絨毯を眺めながら歩く道のりが、市内外からのファンを呼び寄せ、今では春の風物詩として定着しています。
五景 小岱山
鎌倉時代の1211年、中国から帰って来た名僧・俊?律師(しゅんじょうりっし)は、荒尾の「筒が岳」の山容が中国の泰山に似ていることから、「小さな泰山」ということで、「小岱山」という名を付けたと言われています。
小岱山のひとつの峰である「観音岳」頂上付近には、俊?律師の徳を慕って中国から飛来したといわれる「唐渡岩」があります。
また、4月中頃に「トキワマンサク」がうすい黄色の可憐な花を咲かせます。トキワマンサクは日本でたった3か所(静岡県湖西市、三重県伊勢神宮、荒尾市小岱山)だけに自生し、熊本県の稀少植物に指定されています。県立自然公園にも指定され、1年を通し多くの登山客に親しまれています。
六景 岩本橋
かって筑後との国境に設けてあった岩本番所が廃止され、通行が自由になったことから関所を横切る上井手の地に橋が造られました。
阿蘇凝灰岩(あそぎょうかいがん)の切石を二重に築いた長さ32メートル、幅4メートルの眼鏡橋で学術的にも貴重な様式と言われています。
欄干(らんかん)に菊の文様が彫り込んであるところから、明治の初めに上京して、皇居の二重橋をはじめ数々の名橋を建造した八代の名匠橋本勘五郎(はしもとかんごろう)作と伝えられています。
七景 荒尾干潟と渡り鳥
有明海の干潟は、日本の他地域では見られない珍しい魚介類の宝庫であり、日本全体の干潟面積の約4割に相当する規模です。荒尾干潟は、単一干潟としては国内有数の広さを誇ります。
春と秋にはシギ・チドリ類を中心に6,500羽以上の渡り鳥が羽を休める貴重な休息の地として、日本で第2位の飛来数を誇る豊饒(ほうじょう)の海です。
平成24年7月3日、荒尾干潟はラムサール条約湿地に登録されました。この荒尾干潟で、今後とも干潟の環境保全や漁業の振興を図り、観光資源や環境教育の場として価値ある利活用を考えいくことが大切です。
八景 野原八幡宮(節頭行事)
野原八幡宮では、毎年10月15日に「のばらさん」と呼ばれる大祭が行われ、通常より1月早い七五三を祝うため、多くの親子連れが訪れます。
750年以上の歴史のある節頭行事は旧荒尾郷の28地区が、五穀豊穣を祈願して毎年輪番で3地区ずつ奉納します。
楽奉納「風流」とともに、無形民俗文化財として風流節頭保存会によって大切に伝統が受け継がれています。
以上が「荒尾八景」です。
永い時間をかけ、受け継がれてきたこの素晴らしい風景は荒尾の宝です。
私たちはこの宝をこれからも大切にして、未来へバトンタッチしていきたいと思います。