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世界遺産とは?

公開日:2024年9月24日

世界遺産とは

「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」に基づいて、世界遺産リストに登録された遺跡や景観そして自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」をもつ不動産を指す。2024年7月末現在1,223件登録されている。

 

歴史

ユネスコが、ヌビア水没遺跡救済キャンペーンを行い、世界の60ヶ国の援助により、技術支援考古学調査支援などが行われた。ヌビア遺跡内のアブ・シンベル神殿の移築が行われ、これがきっかけとなり、開発から歴史的価値のある遺跡、建築物、自然等を国際的な組織運営で守ろうという機運がうまれた。

1972年11月16日、ユネスコのパリ本部で開催された第17回ユネスコ総会で、世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)が満場一致で成立。1973年、アメリカ合衆国が第1番目に批准、締結。20ヶ国が条約締結した1975年に正式に発効した。

1978年に、アメリカのイエローストーン国立公園や、エクアドルのガラパゴス諸島など12件(自然遺産4、文化遺産8)が第1号の世界遺産リスト登録を果たす。

日本は、先進国では最後の1992年に世界遺産条約を批准し、同年の9月に125番目の加盟国となった(ユーゴスラビア解体により、繰り上がって現在は124番目)。2024年7月末現在の条約締結国は195ヶ国である。

 

三種類に大別される

文化遺産

顕著な普遍的価値をもつ建築物や遺跡など。2024年7月末現在952件。

万田坑や専用鉄道敷跡を含む「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」は世界文化遺産になります。

自然遺産

顕著な普遍的価値をもつ地形や生物、景観美などをもつ地域など。2024年7月末現在231件。

複合遺産

文化と自然の両方について、顕著な普遍的価値を兼ね備えるもの。2024年7月末現在40件。

また、内容上の分類ではないが、後世に残すことが難しくなっているか、その強い懸念が存在する場合には、該当する物件は危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)に加えられ、別途保存や修復のための配慮がなされる事になっている。

 

登録基準

(ⅰ)人類の創造的才能を表現する傑作。

(ⅱ)ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。

(ⅲ)現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。

(ⅳ)人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

(ⅴ)特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている、ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落または陸上ないし海上利用の際立った例。

(ⅵ)顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文化的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

(ⅶ)ひときわすぐれた自然美および美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。

(ⅷ)地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには、生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。

(ⅸ)陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。

(ⅹ)生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値をもつ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

 

(ⅰ)から(ⅵ)の適用された物件が文化遺産、(ⅶ)から(ⅹ)の適用された物件が自然遺産、(ⅰ)から(ⅵ)のうち1つ以上と、(ⅶ)から(ⅹ)のうち1つ以上の基準がそれぞれ適用された物件が複合遺産となっている。

万田坑や専用鉄道敷跡を含む「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の登録基準は(ⅱ)、(ⅳ)になります。

「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の評価基準

登録基準(ⅱ)

明治日本の産業革命遺産は、19世紀半ば以降、封建社会の日本が欧米からの技術移転を模索し、導入した技術を徐々に国内のニーズや社会的伝統に適合するよう改良し、20世紀初頭までに日本が世界に名だたる産業国家となったプロセスを物語る遺産群である。
本遺産群は、全体として、極めて短期間における産業に関する発想、知見、設備の他に類を見ない交流が、重工業分野におけるかつてない自力での産業発展として結実し、東アジアに強い影響を与えたことを示す

登録基準(ⅳ)

製鉄・製鋼、造船、石炭産業という基幹産業のサイトからなる技術の集合体は、非西洋国家で初めて産業化に成功した世界史上特筆すべき偉業の証左である。
西洋の産業的価値観へのアジアの文化的対応として見ても、産業のサイトから成る傑出した技術の集合体であり、地場のイノベーションと西洋技術への適応を基礎とする急速で独特な日本の産業化を反映している。

 

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