食品の中に含まれている成分のうち、人の体内の消化酵素に分解・吸収されることなく、そのまま大腸にまで届く食物繊維。実は水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の2種類があります。
溶ける食物繊維
こんぶ、わかめ、果物、さといも、大麦などに多く含まれ、ドロドロやぬるぬるなど粘りのあるもので、水分を保持する力が強い。
働き
- 消化されにくいので、便の体積を増やし出しやすくして便秘予防に。
- 小腸で糖質が吸収される速度を緩やかにして、食後に血糖値が急に上がるのを防ぐ。
- コレステロールを吸着して、体の外に食物繊維と一緒に便として出して血液中のコレステロールが増えるのを防ぐ。
- ナトリウムを体外に出す効果もあるため、高血圧予防に。
溶けない食物繊維
働き
- 水分を吸収して膨らみ便の量を増やし大腸の刺激になり、動き(ぜん動運動)をよくし、便を出すことを助けてくれる。
- 便に有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外へ出すため大腸がんのリスクを減らしてくれる。
どちらの食物繊維も、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれますので、免疫力もあがります。2種類の食物繊維をバランスよくとる事が大切です。
また、食物繊維が足りているかは便でチェックすることができます。
理想的な便の3つの条件
- 色が黄色
- バナナ2本分の量で、ほどよい軟らかさ
- 水洗トイレの水に浮く
溶ける食物繊維、溶けない食物繊維。あなたは足りていますか?
まずは野菜を350グラム食べることを目標にしましょう。