ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)

荒尾(あらお)市(し)水道局(すいどうきょく)(現在(げんざい)の荒尾(あらお)市(し)企業(きぎょう)局(きょく))と大牟田(おおむた)市(し)企業(きぎょう)局(きょく)が大牟田(おおむた)市(し)臼井新(うすいしん)町(まち)に共同(きょうどう)で建設(けんせつ)した「ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)」は平成(へいせい)24年(ねん)4月(しがつ)1日(にち)に供用(きょうよう)を開始(かいし)し、市民(しみん)の皆さん(みなさん)に新しい(あたらしい)水(みず)をお届け(とどけ)しています。

「ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)」で浄水(じょうすい)された水(みず)は、荒尾(あらお)市(し)、大牟田(おおむた)市(し)へ送ら(おくら)れ、荒尾(あらお)市(し)では一(いち)日(にち)最大(さいだい)7,200立方メートル(りっぽうめーとる)の水(みず)が中央(ちゅうおう)水源(すいげん)地(ち)において既存(きそん)の井戸水(いどみず)とブレンドされて中央(ちゅうおう)配水(はいすい)区域(くいき)内約(ないやく)16,500世帯(せたい)へ給水(きゅうすい)されます。

詳しい(くわしい)荒尾(あらお)市(し)給水(きゅうすい)区域(くいき)については、以下(いか)のリンクを参照(さんしょう)ください。

• 荒尾(あらお)市(し)給水(きゅうすい)区域(くいき)図(ず)(PDF 約(やく)795KB)

施設(しせつ)概要(がいよう)

• 施設(しせつ)名称(めいしょう):ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)
• 所在地(しょざいち):大牟田(おおむた)市(し)臼井新(うすいしん)町(まち)1丁目(ちょうめ)36番地(ばんち)1
• 1日(にち)に作る(つくる)水(みず)の量(りょう):26,100立方メートル(りっぽうめーとる)(荒尾(あらお)市(し)分(ぶん)は7,200立方メートル(りっぽうめーとる))
• 処理(しょり)方式(ほうしき):セラミック膜(まく)ろ過(ろか)方式(ほうしき)
• 敷地(しきち)面積(めんせき):約(やく)23,500平方メートル(へいほうめーとる)

浄水(じょうすい)場(じょう)建設(けんせつ)への背景(はいけい)

炭鉱(たんこう)と共に(とともに)栄え(さかえ)た、荒尾(あらお)市(し)と大牟田(おおむた)市(し)。両市(りょうし)には古く(ふるく)から三池(みいけ)炭鉱(たんこう)(現(げん)日本(にっぽん)コークス工業(こうぎょう))の専用(せんよう)水道(すいどう)が、社宅(しゃたく)や周辺(しゅうへん)家屋(かおく)にまで整備(せいび)され、生活(せいかつ)用水(ようすい)を給水(きゅうすい)していました。

市域(しいき)内(ない)に2つの水道(すいどう)が存在(そんざい)することは、行政(ぎょうせい)の運営上(うんえいじょう)さまざまな不(ふ)均衡(きんこう)が生じ(しょうじ)ていました。そのため両市(りょうし)にとって水道(すいどう)の一元化(いちげんか)に必要(ひつよう)な水源(すいげん)の確保(かくほ)が長年(ながねん)の課題(かだい)となっていました。

さらに、近年(きんねん)井戸水(いどみず)の塩水(えんすい)化(か)などによる既存(きそん)水源(すいげん)の水質(すいしつ)変化(へんか)も顕著(けんちょ)となり、平成(へいせい)20年(ねん)に菊池川(きくちがわ)の水利(すいり)権(けん)を取得(しゅとく)し、共同(きょうどう)浄水(じょうすい)場(じょう)の建設(けんせつ)へ踏み切り(ふみきり)ました。

先駆(せんく)的(てき)な広域(こういき)水道(すいどう)

荒尾(あらお)市(し)と大牟田(おおむた)市(し)は生活(せいかつ)圏(けん)を共有(きょうゆう)していますが、熊本(くまもと)県(けん)と福岡(ふくおか)県(けん)との県境(けんきょう)に位置(いち)しています。共同(きょうどう)浄水(じょうすい)場(じょう)の建設(けんせつ)への協議(きょうぎ)は難航(なんこう)を続け(つづけ)てきましたが、先駆(せんく)的(てき)な取り組み(とりくみ)として、国(くに)や県(けん)からの支援(しえん)を受け(うけ)実現(じつげん)しました。これは日本(にっぽん)初(はつ)の取り組み(とりくみ)として全国(ぜんこく)から注目(ちゅうもく)されています。

共同(きょうどう)浄水(じょうすい)場(じょう)のメリットは、(1)建設(けんせつ)コストの削減(さくげん)、(2)既存(きそん)施設(しせつ)の有効(ゆうこう)活用(かつよう)、(3)職員(しょくいん)の育成(いくせい)強化(きょうか)、(4)水(みず)の相互(そうご)運用(うんよう)があげられます。特に(とくに)(4)では災害(さいがい)発生(はっせい)時(じ)に両(りょう)市(し)で水(みず)を融通(ゆうずう)することが可能(かのう)となります。

ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)の名称(めいしょう)

このたび、浄水(じょうすい)場(じょう)の名称(めいしょう)について、平成(へいせい)22年(ねん)11月(じゅういちがつ)1日(にち)から1カ月(かげつ)間(かん)募集(ぼしゅう)を行っ(おこなっ)たところ、56点(てん)(荒尾(あらお)市(し)21点(てん)、大牟田(おおむた)市(し)35点(てん))の応募(おうぼ)をいただきました。ありがとうございました。

応募(おうぼ)された名称(めいしょう)の中(なか)から、荒尾(あらお)市(し)および大牟田(おおむた)市(し)で最優秀(さいゆうしゅう)賞(しょう)1点(てん)を選考(せんこう)し、浄水(じょうすい)場(じょう)の名称(めいしょう)を『ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)』に決定(けってい)しました。

ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)には、「石炭(せきたん)のまち」であった荒尾(あらお)市(し)と大牟田(おおむた)市(し)の「かけはし」となってほしいという作者(さくしゃ)の想い(おもい)が込め(こめ)られており、県境(けんきょう)を越え(こえ)た広域(こういき)的(てき)な事業(じぎょう)にふさわしい名称(めいしょう)になっています。また、短い(みじかい)響き(ひびき)がシンプルで分かり(わかり)やすく、「ありあけ」とひらがなで表現(ひょうげん)することで、大人(おとな)から子ども(こども)まで親しみ(したしみ)やすくなります。

ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)は、四つ(よっつ)葉(は)のクローバーをモチーフにしたシンボルマークを設定(せってい)しています。四つ(よっつ)葉(は)は『大牟田(おおむた)市(し)』、『荒尾(あらお)市(し)』、『夢(ゆめ)ある未来(みらい)』、『豊か(ゆたか)な大地(だいち)・自然(しぜん)』を、クローバーの中心(ちゅうしん)部(ぶ)は『ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)』を表し(あらわし)ています。茎(くき)は、『水源(すいげん)となる菊池川(きくちがわ)から浄水(じょうすい)場(じょう)までの水(みず)の流れ(ながれ)』を表し(あらわし)、茎(くき)につながる下(もと)のラインは『水源(すいげん)となる菊池川(きくちがわ)』を表し(あらわし)ています。

また、「協(きょう)働・共生(きょうせい)の水(みず)、明日(あした)へ」の言葉(ことば)には、両市(りょうし)による共同(きょうどう)事業(じぎょう)、両(りょう)市民(しみん)の理解(りかい)・協力(きょうりょく)を“協(きょう)働”で表し(あらわし)、水(みず)づくりの源(みなもと)である豊か(ゆたか)な大地(だいち)、自然(しぜん)環境(かんきょう)との調和(ちょうわ)を“共生(きょうせい)”という言葉(ことば)に託し(たくし)、安全(あんぜん)・安心(あんしん)・おいしい水(みず)を長期(ちょうき)にわたり給水(きゅうすい)する意思(いし)を表現(ひょうげん)しています。

ありあけ浄水(じょうすい)場(じょう)シンボルマーク

浄水(じょうすい)場(じょう)の特徴(とくちょう)

1. 水質(すいしつ)の小さな(ちいさな)変動(へんどう)にも即座(そくざ)に対応(たいおう)して安全(あんぜん)で安定(あんてい)した水質(すいしつ)を確保(かくほ)できます。
2. 高低(こうてい)差(さ)を利用(りよう)し、水(みず)を送る(おくる)ことで、電力(でんりょく)量(りょう)を最小限(さいしょうげん)に抑える(おさえる)ことができます。
3. シンプルな施設(しせつ)なので、維持(いじ)管理(かんり)が容易(ようい)であり、浄水(じょうすい)池(ち)まで外気(がいき)に触れ(ふれ)ない構造(こうぞう)で安全(あんぜん)性(せい)が高い(たかい)です。
4. 高い(たかい)浄水(じょうすい)能力(のうりょく)をもった膜(まく)ろ過(ろか)方式(ほうしき)を採用(さいよう)し、耐久(たいきゅう)力(りょく)もあります。
   維持(いじ)管理(かんり)は15年間(ねんかん)の契約(けいやく)で、有明(ありあけ)ウォーターマネジメントが請け負い(うけおい)ます。