「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん)　製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」について

荒尾(あらお)市(し)にある三池(みいけ)炭鉱(たんこう)万田坑(まんだこう)と専用(せんよう)鉄道(てつどう)敷(しき)跡(あと)は、「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん)　製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」の構成(こうせい)資産(しさん)のひとつとして、平成(へいせい)27年(ねん)7月(しちがつ)8日(にち)に世界(せかい)文化(ぶんか)遺産(いさん)に登録(とうろく)されました。

「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん)　製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」とは?

「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん)　製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」は、日本(にっぽん)が幕末(ばくまつ)に西洋(せいよう)技術(ぎじゅつ)を導入(どうにゅう)して以降(いこう)、非(ひ)西洋(せいよう)地域(ちいき)で初めて(はじめて)、かつ、極めて(きわめて)短期間(たんきかん)のうちに飛躍(ひやく)的(てき)な発展(はってん)を遂げ(とげ)た大きな(おおきな)原動力(げんどうりょく)となったことを示し(しめし)ています。全国(ぜんこく)8県(けん)11市(し)に跨る(またがる)23の構成(こうせい)資産(しさん)が、

1. 総合(そうごう)産業(さんぎょう)としての造船(ぞうせん)
2. 素材(そざい)産業(さんぎょう)としての製鉄(せいてつ)・鉄鋼(てっこう)
3. エネルギー源(げん)として両(りょう)産業(さんぎょう)を支え(ささえ)た石炭(せきたん)産業(さんぎょう)

という発展(はってん)の過程(かてい)を物語っ(ものがたっ)ています。

このようにそれぞれの地域(ちいき)の施設(しせつ)が技術(ぎじゅつ)の伝播(でんぱ)などによって相互(そうご)に関連(かんれん)を持ち(もち)、また相互(そうご)に補完(ほかん)しあいながら発展(はってん)し、明治(めいじ)期(き)の日本(にっぽん)における急速(きゅうそく)な産業(さんぎょう)化(か)を達成(たっせい)しました。

こうした欧米(おうべい)列強(れっきょう)の植民(しょくみん)地(ち)とならずに成し遂げ(なしとげ)た日本(にっぽん)の独自(どくじ)の文化(ぶんか)と発展(はってん)は、世界(せかい)に類(るい)がなく、非(ひ)西洋(せいよう)世界(せかい)における近代(きんだい)化(か)の先駆け(さきがけ)となった事例(じれい)の遺産(いさん)の集合(しゅうごう)体(たい)(シリアル・ノミネーション)として世界(せかい)文化(ぶんか)遺産(いさん)に登録(とうろく)されました。

「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん) 製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」ホームページ

http://www.japansmeijiindustrialrevolution.com/

構成(こうせい)資産(しさん)をつなぐ産業(さんぎょう)別(べつ)の歴史(れきし)的(てき)背景(はいけい)

(1)総合(そうごう)資産(しさん)としての造船(ぞうせん)

1853年(ねん)のアメリカ軍(ぐん)ペリー提督(ていとく)の浦賀(うらが)来航(らいこう)後(ご)、幕府(ばくふ)は江戸(えど)時代(じだい)初期(しょき)から続け(つづけ)ていた大型(おおがた)船(せん)建造(けんぞう)禁止(きんし)の令(りょう)を解き(とき)、日々(ひび)強まる(つよまる)西洋(せいよう)諸国(しょこく)の脅威(きょうい)から国(くに)を防衛(ぼうえい)するため、自ら(みずから)または諸(しょ)藩(はん)に命じ(めいじ)て洋式(ようしき)軍艦(ぐんかん)の建造(けんぞう)に取り組み(とりくみ)ます。積極(せっきょく)的(てき)に西洋(せいよう)の技術(ぎじゅつ)と当時(とうじ)の最新(さいしん)機器(きき)の導入(どうにゅう)をおこなった結果(けっか)、国際(こくさい)的(てき)にも認め(みとめ)られる貨客船(かきゃくせん)の建造(けんぞう)に成功(せいこう)、日本(にっぽん)の造船(ぞうせん)技術(ぎじゅつ)はわずか半(はん)世紀(せいき)余り(あまり)で世界(せかい)水準(すいじゅん)に肩(かた)を並べ(ならべ)ました。

(2)素材(そざい)産業(さんぎょう)としての製鉄(せいてつ)・鉄鋼(てっこう)

1842年(ねん)のアヘン戦争(せんそう)で清国(きよくに)(中国(ちゅうごく))がイギリスに大敗(たいはい)したことにより、日本(にっぽん)は西洋(せいよう)諸国(しょこく)の進出(しんしゅつ)に危機(きき)感(かん)を強め(つよめ)ました。そのため佐賀(さが)藩(はん)、薩摩(さつま)藩(はん)、長州(ちょうしゅう)藩(はん)が鉄製(てつせい)の大砲(たいほう)を作る(つくる)ために反射(はんしゃ)炉(ろ)築造(ちくぞう)に取り組み(とりくみ)ました。また、その技術(ぎじゅつ)を受け(うけ)、静岡(しずおか)の韮山(にらやま)や岩手(いわて)の釜石(かまいし)で反射(はんしゃ)炉(ろ)の稼働(かどう)と国内(こくない)初(はつ)の鉄鉱(てっこう)石(せき)を原料(げんりょう)にした近代(きんだい)的(てき)な洋式(ようしき)高(だか)炉(ろ)での鉄(てつ)の生産(せいさん)に成功(せいこう)します。更に(さらに)ドイツの最(さい)新鋭(しんえい)の技術(ぎじゅつ)を導入(どうにゅう)した八幡製鐵所(やはたせいてつしょ)に受け継が(うけつが)れました。

(3)エネルギー源(げん)として両(りょう)産業(さんぎょう)を支え(ささえ)た石炭(せきたん)産業(さんぎょう)

急速(きゅうそく)に発展(はってん)する造船(ぞうせん)業(ぎょう)と製鉄(せいてつ)・鉄鋼(てっこう)業(ぎょう)、日本(にっぽん)の近代(きんだい)化(か)に欠か(かか)せないこれらの産業(さんぎょう)を支え(ささえ)、更に(さらに)発展(はってん)させるためには膨大(ぼうだい)なエネルギーを必要(ひつよう)としました。主要(しゅよう)炭鉱(たんこう)の一つ(ひとつ)であった高島(たかしま)炭鉱(たんこう)や当時(とうじ)世界(せかい)最先端(さいせんたん)の技術(ぎじゅつ)を導入(どうにゅう)した三池(みいけ)炭鉱(たんこう)が洋式(ようしき)の輸送(ゆそう)インフラ整備(せいび)も進め(すすめ)、その生産(せいさん)量(りょう)を飛躍(ひやく)的(てき)に向上(こうじょう)させました。

産業(さんぎょう)遺産(いさん)情報(じょうほう)センター

「明治(めいじ)日本(にっぽん)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)遺産(いさん)　製鉄(せいてつ)・製鋼(せいこう)、造船(ぞうせん)、石炭(せきたん)産業(さんぎょう)」については、東京(とうきょう)都(と)新宿(しんじゅく)区(く)にある産業(さんぎょう)遺産(いさん)情報(じょうほう)センターで詳しく(くわしく)学ぶ(まなぶ)ことができます。https://www.ihic.jp/l/ja-JP/

23の構成(こうせい)資産(しさん)

エリア1 萩(はぎ)

エリア2 鹿児島(かごしま)

エリア3 韮山(にらやま)

エリア4 釜石(かまいし)

エリア5 佐賀(さが)

エリア6 長崎(ながさき)

エリア7 三池(みいけ)

エリア8 八幡(やはた)