土砂災害危険箇所について
土砂災害危険箇所とは、土砂災害が発生するおそれのある箇所として一定の条件のもと抽出した箇所であり、以下の3種類の危険箇所を総称したものです。
土石流危険渓流
谷や斜面にたまった土や石、砂などが大雨によって水といっしょに流れ出す現象です。流れが速く、破壊力も大きいため、住宅や田畑を押し流し大きな被害をもたらします。
地すべり危険箇所
比較的ゆるやかな斜面で起こりやすく、地中の粘土層などのすべりやすい面が地下水などの影響によってゆっくりと動き出す現象です。一度に広範囲で発生するため、被害が大きく、川をせき止めて洪水などを引き起こすこともあります。
急傾斜地崩壊危険箇所
地中にしみ込んだ水分が地盤を弱め、雨や地震などによって急激に斜面が崩れ落ちる現象です。突発的に起こり、一瞬にして崩れ落ちるため、逃げ遅れる人も多い災害です。
土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域について
土砂災害は命に係わる重大な被害をもたらします。梅雨や台風のほか突然の豪雨などにより短時間にたくさんの雨が降るときは特に注意が必要です。
本市における警戒区域につきましては、下記リンクよりご確認ください。
※熊本県土砂災害警戒区域等マップについては、随時更新されていますので詳細は熊本県砂防課までご確認ください。
土砂災害警戒区域の指定について
土砂災害防止対策基本指針の作成[国土交通省]
- 土砂災害防止対策の基本的事項
- 基礎調査の実施指針
- 土砂災害警戒区域等の指定指針 等
基礎調査の実施[都道府県]
渓流や斜面など土砂災害により被害を受けるおそれのある区域の地形、地質、土地利用状況について調査
- 区域指定及び土砂災害防止対策に必要な調査を実施
土砂災害警戒区域の指定[都道府県]
(土砂災害のおそれがある区域)
基礎調査に基づき、土砂災害のおそれのある区域等を指定
- 情報伝達、警戒避難体制等の整備[市町村等]
警戒避難体制
市町村地域防災計画(災害対策基本法)
土砂災害特別警戒区域の指定[都道府県]
(建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれがある区域)
- 特定開発行為に対する許可制
対象:住宅宅地分譲、社会福祉施設等のための開発行為 - 検知靴物の構造規制
- 建築物の移転等の勧告
建築物の構造規制
居室を有する建築物の構造耐力に関する基準の設定(建築基準法)
移転支援
住宅金融支援機構融資等
土砂災害警戒区域【通称:イエローゾーン】
- 「急傾斜地の崩壊等が発生した場合には住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域」(土砂災害防止法施行令 第二条)
土砂災害警戒区域【イエローゾーン】では、以下の施策が講じられます。
- 警戒区域では、市町村地域防災計画において土砂災害に関する情報の収集及び伝達、救助その他必要な警戒避難体制に関する事項を定めることになっています。
- 市町村長は、警戒避難に必要な情報を住民に周知させるために、印刷物やその他の措置を講じることになっています。
- 土砂災害警戒区域では、宅地建物取引業者は当該宅地または売買等にあたり、土砂災害警戒区域内である旨について重要事項の説明を行うことが義務付けられています。
土砂災害特別警戒区域【通称:レッドゾーン】
- 「急傾斜地の崩壊等が発生した場合には建築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域」(土砂災害防止法施行令 第三条)
土砂災害特別警戒区域【レッドゾーン】では、以下の施策が講じられます。
- 住宅宅地分譲や災害時要援護者関連施設(社会福祉施設や医療施設など)の建築等を行う場合の開発行為には、安全確保のための許可が必要になります。
- 土砂等が到達し、住宅に作用すると想定される力に対し、住宅建築物の構造が安全であるかどうかの建築確認が必要になります。
- 著しい損壊が生じるおそれのある建築物の所有者等に対して、県が建物の移転等を勧告することがあります。移転される方には、融資などの支援措置があります。
土砂災害に備えるために
危険な場所を点検し、非常時には気象情報や避難情報などの防災情報を収集して「日頃の備え」を万全にし、土砂災害に対する基本的な知識を持つとともに、災害発生時には「早めの避難行動」を心がけましょう。
各地域におかれまして、土砂災害警戒区域等に係る説明会の実施等が必要な場合は、下記担当部署までご連絡ください。
こんな前ぶれに注意しましょう
土石流
- 山鳴りがする。
- 雨が降り続いているのに川の水位が下がる。
- 川がにごったり、流木が流れる。
- 腐った土の臭いがする。
地すべり
- 地面にひび割れができる。
- 井戸や沢の水がにごる。
- がけや斜面から水が噴き出す。
- 家やよう壁に亀裂が入る。
急斜面の崩壊(がけ崩れ)
- がけからの水がにごる。
- がけに亀裂が入る。
- 小石が落ちてくる。
- がけから音がする。
※土砂災害の前ぶれを見たり聞いたりした場合は、早めの非難を心掛けましょう。